療育・発達障害

【写真あり】幼児が顔の絵を逆さまに描くには理由があった!

2017年12月20日

わが家の2歳の長女はお絵かきが大好きで、1歳の頃からクレヨンでぐるぐるお絵かきしていました。

ある時、娘が顔を描こうとしていると、どうも顔が上下が逆さまになっている事に気が付いたんです。

長女は発達の遅れもあったし、この上下逆さまに顔の絵を描くことが発達障害の特性なのか…それとも幼児期のあるあるのか?

どっちなのか分からず不安でした。

 

そして調べた結果分かったのが、「子どもによくある事」だそうです!

なぜ子供は逆さまに顔を描くのか?娘が当時描いた絵の写真付きで、分かりやすく解説します。

娘が描いた上下逆さまの顔の絵

顔のパーツを描いていると…上下逆さま!

当時、もうすぐ3歳(2歳11ヶ月)だった長女。

ついこの前までぐちゃぐちゃしか描けていなかったのに、この数週間でなんとなく「目」「口」「足」などのパーツが現れるようになってきました。

親ばか全開で「うちの子…ものすごい才能があるんじゃないの!?」なんて思っていました(笑)

しかし、その日も同じようにクレヨンと落書き帳でお絵かきをしている娘を見ていると、ある事に気が付きました。

▲娘から見て、顔が逆さま

 

あれ?顔が逆さま?

ちょっと分かりにくいかもしれないですが、写真の上側にいるのがこの絵を描いた娘です。

娘から見て、顔のパーツの位置が上下逆ですよね?

 

試しにもう一度描かせてみました。

▲やっぱり顔の絵が上下逆さま

 

あれ、やっぱり逆さま。

娘から見て目が下で、口が上にありますね。

直前に逆さまの写真やイラストを見せたわけでもないし、特にテレビで逆さまになってる人を見たわけではないし、一体なんだろう?

検証① 輪郭だけ描かれている場合

ここでまず、娘の描き方を検証してみることにしました。

先にわたし(母親)が大きな「○」(輪郭の部分)を描き、娘がその中にパーツだけを描き込むように誘導しました。

 

結果、娘は逆さまに顔を描きました

「○」には上下も左右もないので、パーツが逆さまになりやすいみたいです。

検証② 始めから胴体も描かれている場合

では、身体の部分を先に描いてあげたらどうなのか?

▲先に体が描かれているとどうなる?

 

こんな感じに、先にわたしが胴体と手足を描き、身体の「向き」を示してみました。

 

それでも顔を逆さまで描くのでしょうか?

 

お…!なんだかそれらしく描いている!

 

▲今度は逆さまになってない!

 

完成!

今度は正しい方向で描けています!

結論: 誘導してあげないと顔のパーツを逆さまに描く

検証の結果、丸いりんかくの中で自由に描ける場合、顔のパーツは上下逆さまになることが分かりました。

しかし、体の向き(下向き)があらかじめ描かれている場合、娘はそれに合わせて正しく顔のパーツを配置できました。

なぜこんな現象が起きるのでしょうか?

幼い子供が顔の絵を逆さまに描く理由

とある神経科学者の話

2017年8月にアルゼンチンの神経科学者 Mariano Sigman (マリアーノ・シグマン)が、「子供が文字を反対(鏡文字)に書いてしまう驚きの理由」についてプレゼンテーションを行いました。

その内容がわたしの「なぜ子供が絵を逆さまに描くのか」という疑問について、ストンと納得できるような答えを出してくれてたんです!

元の記事はこちら(英語サイト)↓

このプレゼンテーションの内容を説明します!

モノは左右・上下反対になっても同じモノ

シグマン博士によると、人は本能で「モノは左右上下反対になっても、そのモノに変わりはない」ということを知っています。

ちょっと分かりにくいので、説明しますね。

 

例えば、あなたの目の前にマグカップがあったとします。

↑普通の白いカップですよね。それをくるーっと回転させて

↑この向きに置き直すとします。

取っ手の向きが変わりました。

それだけです。

さっきと同じカップですね。

 

もしカップの色が変わっていたり大きさが変わっていたら、さっきとは違うカップだと認識されると思いますが、方向を変えただけではそのモノ自体は変わりません。

 

実はこれ、とっても重要なことなんです

例えば、カップを回転させるたびに「これはさっきと違うカップだ!!だってさっきと取っ手の向きが違う!」と思ったり、例えば自分の自転車を違う角度から見るたびに「これは新しい自転車だ!私のはどこだ?!」なんて言ってたら大変なことになりますよね?

ヒトの本能が今でも

この「角度や方向が違っても、そのモノが同一だと判断できる」能力は恐らく大昔(ヒトの祖先)からずーーっと続いている本能で、脳を効率良く使うためになくてはならない能力だったんだと思います。

つまり、いらない情報は捨てているんです。

ヒトにとって、モノの向きはどうでもいい情報ということ。

 

ヒトにとって本能的に重要なのは模様や大きさなどの特徴であって、向きではないんですね。

ヒトの祖先はその昔、獲物を獲物だと判断するにはその色、模様、大きさ、体の特徴を覚えていたはずです。

「あの動物は鼻が長くて大きい…象だ!」ですよね。

「あの動物は右を向いている…象だ!」にはならないんです。

どっちを向いていようが象は象。

子供が人の顔を上下逆さまに描いてしまう理由

ここまで読んで、ピンときた方もいるかもしれません。

ヒトは本能で、モノの左右・上下の位置はあまり関係ないと知っているんです。

 

つまり、子供にとって「顔」というのは「目が2つあって、鼻があって、口ある」ということが最大の特徴で、向きは重要じゃないんですね。

というか、向きに意味があると知らないんです。

だから絵を描く時も、上下が逆さまになる。 顔に上下があるということをまだ学習していないからですね。

大人がコーヒーカップの絵を描く時に、取っ手を左に描いたり右に描いたりするのと同じことです。

いつ正しい方向で描くようになるのか?

しかし、大人になるとみんな顔は【目→鼻→口】の順に描きますよね?

それはいつ学習するのでしょう?

これはだいたい、4歳~5歳頃になると【目→鼻→口】と描くようになるそうです。

生まれて4、5年人間の顔を見続けると、だんだんと「顔というものは、いつも目が上にあって口が下にある」と学習していということですね。

重力がある世界で暮らしている結果、そのように学習していくのです。

まとめ

幼児が顔の絵を上下逆さまに描く、不思議な現象。

これは実はまったくおかしいことではなく、人間として自然な発達過程だということが分かりました!

まだ生まれてきてから数年しか経っていないんですもんね。

世の中には上下と左右があるんだということはこれからゆっくり学んでいくことなので、焦らずのんびり見守っていきたいと思います。

 

 

 

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