インターナショナルスクール

インターナショナルスクール生のアイデンティティ・クライシス|日本人でも外国人でもない一体何者?

こんにちは、ぽこたに(@pokoblog01)です。

わたしは日本のインターナショナルスクールにキンダー(幼稚園)から12年生(高3)まで通っていました。

インターナショナルスクールというのは本当に特殊は環境で、とくに私のような純日本人で日本生まれ日本育ちにとってはちょっと「ややこしい」環境です。

今日はインターナショナルスクールに通う子どものアイデンティティについて書きます。

インターナショナルスクールに通う意味

「英語を話せるようになってほしいからインターに通わせます♪」とか言って子どもをインターに通わせる人がいますが、インターは英語教室ではありません

  • 英語がペラペラになってほしい
  • 将来海外で活躍してほしい
  • 世界で通用する人間になってほしい

こんな漠然としたイメージで子どもをインターに入れたがる人もいます。

しかし、はっきり言います。

インターに通わせるのはそんな浅い話ではありません。

もちろん、プレスクールやキンダーなど、幼児期に数年だけ通うインターなら「英語が話せるようになる」ので目的は達成するかもしれません(卒園したらすぐに英語力は落ちてしまいますが)。

しかし、小中高校とフルでインターに通わせるとなると、それなりの強い意思が必要です。

なぜなら、インターに通わせることで子どもが日本人でもなく外国人でもない人になってしまうから。

インターに行くと日本人ではなくなる

まず、インターに12年通うと日本人ではなくなります。

もちろん国籍は日本人ですが、中身はすでに日本人ではありません

日本人にとって当たり前なことをせずに成長してきたので当然ですよね。

例えば、こんな当たり前のこと:

  • 上履き履いたことない
  • 逆上がりできない(体育でやらない)
  • 赤白帽をかぶったことがない
  • ランドセルを背負ったことがない
  • ラジオ体操ができない

古文も習ったことがありません。

日本の歴史もほんのちょっとやるだけ。

源頼朝でははく Minamotono-Yoritomo と書かれた読みにくい教科書で勉強するので歴史的人物の名前が全然頭に入りません。

家庭科がないので出汁を取ったことがなかったし、ミシンも生まれて30年触ったことがありません。もちろんエプロンも作れません。

夏休みの朝顔の観察もありません。飼育係もありません。教室の掃除もしません。給食当番もありません。

みんな家が遠いので放課後公園で集まって遊ぶことはありません。

桜の季節に卒業式はありません。同じ学年でも年がバラバラだし地元の学校に行っていないので、成人式になんと特別な思いもありません。

学園祭を知りません。偏差値が分かりません。受験勉強が分かりません。

ざっと挙げただけでもこんな感じです。

そしてなにより一般的な日本人に比べて、日本語の国語力も低いです。

もちろん、しっかりと日本語の勉強をして高い国語力を持つ生徒もいるので全員がそうだとは言いません。ここでは一般的な傾向のことを書いています。

普通の日本人なら幼いころから積み重ねてきている「日本人」としての経験が、すっぽり抜けているんですね。

インターに通ってもアメリカ人にはなれない

では、インターに通ったらアメリカ人になれるのか?(私のインターはアメリカのカリキュラムがベースなので、あえてアメリカ人と言います)。

答えはノー。

インター出身だからって、中身がアメリカ人なわけじゃありません。

うちの家族は日本人で私はずっと日本に住んでいたので、家が狭かったです。

クリスマスに盛大なパーティーはしないし、家で本物のモミの木を飾ったことなんてありません。

日本に住んでいるので、アメリカのニュースには疎いです。

いくら教室でディベートや人前でしゃべる機会が多いといっても、学校を一歩出ればそこは日本。

公共の場では静かにするし、バスの運転手に「こんにちは!」なんて言わないし、レジのお姉さんに「ご機嫌いかが?」なんて言ったことはありません。

アメリカ人に比べたら議論は苦手だし、アメリカ育ちの子に比べたら英語力はかなり劣ります。

結局、わたしはアメリカ人ではありません。

インター卒のアイデンティティ・クライシス

アイデンティティ(identity) とはつまり「自分とは何者か」ということ。

クラシス(crisis)は危機、難局。

わたしの場合、「自分は日本人です!」と胸を張っていえるほど日本人ではない。

かといって「わたしはアメリカ人です!」とも全然ちがう。

インターナショナルスクールに通うと「自分は一体なに人なんだ?」と分からなくなります。

まさにアイデンティティ・クライシス

どこにも所属していない感じ、常にどこか他人と違う感じが生まれてしまいます。

それがインター卒のアイデンティティ・クライシス。

もちろんインターにも素晴らしい面はある

これだけアイデンティティの話をすると、インターに通わすのはデメリットしかないように思えてくるかもしれません。

しかし、インターにはもちろんメリットもたくさんあります。

ただし、そのメリットはたかが「英語が話せるようになる」とかいう目先の利益だけではなく、人生そのものに大きく影響します。

子どもをインターに通わせるには、それなりの覚悟が必要です。

おわりに

インターを卒業したあとのアイデンティティについては、大人になってから考えるようになりました。

在籍中は、当たり前ですが周りはみんなインター通いの子ばかりなので、アイデンティティなど気にする必要もありませんでしたからね。

子どもをインターに通わせるということはとてつもない責任を負うことになります。

この話が少しでも参考になれば幸いです。

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